1. 子ねこのおさんぽ ~ねこのおはなし(その1)~
1. 子ねこのおさんぽ
山の中に子ねこが住んでいました。
ある日、ねこは食べ物を探しに山の森に出かけに行きました。
森の中には美味しい食べ物がいっぱいありますが、山を登る怖い人がいたので、ねこは大急ぎで巣に帰って行こうとしました。でも、走りすぎて巣の前を通り過ぎてしまったので、道に迷って帰れなくなってしまいました。
ねこは、迷った道には人が通らなさそうだったので、その林の中に、落ち葉で巣を作ることにしました。
その巣は今まで住んでいた巣よりずっと居心地が良かったので、ねこはその巣を気に入りました。
ねこは林の中にお散歩に行きました。林の中には草がいっぱい生えていたり、ねこの好きな虫がいっぱいいました。
ところが、巣を作ってから3年後、林の中に人の通る道ができてしまいました。それから、その道には山を登る路線バスが走るようになりました。
ねこは人が近くにやってこないか心配になり、他の森や林に巣を作ろうと思いました。ねこは、林から逃げていってしまいました。
ねこは、今度は山の山頂に近い高さ4220 m の所に巣を作りましたが、ねこの好きな虫も見つかりませんし、草も見つかりませんでした。
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「1.子ねこのおさんぽ」おわり ~ 2に続く…
さばゆのかえる 作 (入力:sabayu-papa)